普通,互いがテーブルにつくということは,両者が隘路に陥りたくない,という意思表示を意味する.
小樽運河保存運動でも,11年間の運動の末,やっと運河埋立道路建設派とまちづくり派とが共同のテーブルにつく場がセットされた.
私たちは,懸命にその会議に参加した.
だが,それは相手次第で,単なる手続きやセレモニー,そしてアリバイづくりのためにテーブルにつく人たちもいるし,こちらの出方を失敗すると相手の思い通りの結果にもなりうる.
テーブルにつくということを,そう利用することが得意な人達が,多い世の中ではある.
しかし,まちづくり市民運動はその手のやり方に,組しない.
いつも真っ向勝負で,着地点を模索する.
だから,30年やってこれたと,思いたがっている,一人用テーブルが好きでない,私がいる.