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    【産業観光】あの黒田清隆は、あの榎本武揚は、土木技術者田辺朔郎は、北海道空知の産炭地からどんな日本を夢見たか、その1

    • 2011.11.06 Sunday
    • 20:07
    JUGEMテーマ:観光まちづくり

    幌内炭鉱遺構で拾った石炭

     ↑は、北海道・空知(そらち)・幌内炭鉱遺構視察ツアーで、幌内炭鉱遺構巡りの途中で拾った幌内炭。
     握り拳大だが、同じサイズの石ころより格段に軽く、鈍く光る。
     軽い石炭こそが「熱量が高く、いい石炭だ」と子供の頃親に教えられた。
     「九州の石炭の倍の熱カロリーがあるんだ、薪など使わず新聞紙だけで火がつく」
    と自慢?し、ストーブが真っ赤になるほど石炭をくべ燃やす父の姿を思い出す。
     幌内炭鉱遺構巡りコースの路上に沢山落ちている。
     その幌内炭をガイドさんに許可を得て(^^)持ち帰り、札幌での産業観光フォーラムの「鼎談」で、得意満面に披露させて頂いた。

    産業観光フォーラム参加の皆さん_500

     ↑ 鼎談者ばかりが参加者に撮される、(^^)
     それはおもろうないと、私の方からフラッシュをたかないでそれとなく参加者の皆さんをパチリ(^^)

     ま、石炭など見たことない若い参加者の皆さんに参考のためにと幌内炭を披露し、おまけにツアー成果物とエバリたかっただけなのに、参加者の爆笑を誘い思わぬ効果でツカミは成功(^^)。

     さて、その空知・炭鉱遺構の視察ツアーである。


    奔別立坑02_500

     本年7月から始まった、
     炭鉄港2011
     ー 北海道産業の基礎をつくった炭坑・鉄道・港湾、略して「炭鉄港」3拠点(空知・室蘭・小樽)を繋ぎ結ぶ連続「産業観光まちづくり」事業 ー
    のクロージング・セミナーで、空知・幌内(現三笠市)炭坑遺構見学ツアーに行って来た。

     セミナーの前に、早いグループは早朝午前六時結集し、
     空知のまちづくり仲間は室蘭に、
     室蘭のまちづくり仲間は小樽に、
     そして小樽・後志のまちづくり仲間は空知に、
    とバスで視察に向かい、視察先のまちづくり仲間の案内で産業観光施設を視察するという文字通り《現場を知らんで語ることなかれ》を実践する最高の視察ツアーだ。 
     それも《お互い》に訪問し合い、産業観光現場で交流し合い、夕方、空知・室蘭・小樽の三コース参加の全員が札幌で一同に会し、締めくくりフォーラム&交流会を開催するという、実に《現場主義》実践・貫徹の企画だ。
     有名な先生を本州から招き講演を拝聴するという、ともすると頭でっかちな知識を得ても「知恵は?」と唸らざるを得ないシンポジウムが、実にまかり通っている。
     が、自らのエリアの、身近な市や町や村で蠢く《現場》を知り尽くした地域人同士が集い、他のエリアを訪れその地域人と繋がりを築き、全員揃って互いのエリアの「次を展望しよう」という試みが、たまらなくいい。
     後志の広域観光を展開するべく生み出し推進してきた《しりべしiネット》の原点もそうだったハズじゃないのか、と自問させられる企画だ。
     
     実は、しつこい風邪で肺炎になりかかり10日間も伏しての病み上がりで、険しい山間部や沢地を歩く炭坑遺構巡りは、全く自信がなかった。
     そうでなくても、20有余年を誇る立派な椎間板ヘルニア所有者なのだから。(^^)
     が、「NPO法人・炭坑(やま)の記憶推進事業団」理事長・吉岡宏高氏から数年越しで「一度、是非幌内にと」お声掛け頂きながら仲々実行できず、もう今回のチャンスを逃しては絶交されるという強迫観念(^^)に囚われ、行って来た。

     その一方で、この3.11FUKUSHIMAから身体の奥底に居座るシコリに、実は滅入り放しの七ヶ月だった。
     FUKUSHIMAや被災地では、営々とまちづくりを担いこれまで頑張ってこられた方々が当然おられる。 その方々が今は目に見えない人類始まって以来生活圏には存在しなかった「放射能」というもののために避難を強制され、自らの町での新たに気を取り直したまちづくりをしようにも出来ない状況におかれている。
     30有余年をかけ展開されてきた観光まちづくりが突然遮断されてしまうような、切なさを私は想像できない。

     しかし、3.11FUKUSHIMA以降、観光を司るこの国の機関・観光庁は一体何をしてきたのかとバスの車窓に流れる深秋の景色をぼんやり見ながら独りごちていた。

     3.11から一ヶ月が過ぎた頃、観光庁は全国の観光自治体や観光協会に「地域でしっかり予定された、もしくは新観光イベントを展開せよ」とする、しかしそこに観光庁自身は何をやるのかは全く皆無の前代未聞の観光庁長官名文書を発し、私はそのコピーを即ゴミ箱に捨てたものだった。

     そして、観光庁のやったことは、潤沢な税金を湯水のように使い「外国人訪日観光」誘致キャンペーンCFを製作し海外の空港などで流したわけだった。
     が、しかしこのタレント「嵐」を起用し「招き猫」をモチーフにしたCFは、日本人にはナントか理解できても海外ではそもそも何を意味するのか全く通用しない、身勝手で勘違いなCFで逆に外国の報道から鋭い批判を浴びる体たらくだった。
     かと思ったらまだ懲りず猛省せず、今度は体験発表を条件に交通費無料をエサに1万人の海外訪日客誘致をやるという、あまりにも「災害便乗型ビジネス展開」でしかない。
     観光庁長官の取り巻きスタッフは今や大手エージェンシー出向者に総入れ替えされてしまったかと思わせる、体たらくだ。

     そして、わが北海道もそうだ。
     北海道庁は、食と観光の北海道戦略や「移住推進・短長期スティ」を掲げてきた。  
     にも拘わらず、3.11FUKUSHIMAが勃発すると「北海道は安全です」とウェブサイトトップページに掲げ、「被災地は危ない」と暗に言う無神経極まりない品性のなさを露骨にさらけ出したものだった。
     全道の市町村自治体に被災地からの避難者受け容れ指示もせず、ただNPOなど市民運動展開に任せ国の被災者支援メニューを仲介するだけで、形だけの北海道庁の姿勢は一体何なのかと唸る。

     ああ、それに比べ明治人の凄さよ。
     あの北海道開拓使長官・黒田清隆や北垣国道や幌内鉄道建設を叫んだ榎本武揚は、そしてその意を受け幌内鉄道敷設を完成させた土木技術者・田辺朔郎たちは、北海道空知の産炭地や小樽・室蘭の港から、どんな近代日本を夢見たのか!
     北海道の、この国の産業の基礎構築こそを彼等は夢見たのだ。

     それに比するのも恥ずかしい、この国とこの道だ。

     北海道空知(そらち)の幌内(現・三笠市)に向かう車上はそんなこなを思い、自分が今まで語ってきたつもりの「産業観光」をナマで自己検証する旅でもあった。


     その旅のトドメが、上記の画像だった。
     幾春別(現・三笠市)の
    採炭深度1100メートルを誇った旧・住友奔別炭鉱立坑と、51メートルの高さを誇る立坑櫓の大構造体、超弩級の迫力の産業遺構だ。
     これが幾春別の町中商店街に入った途端、商店の屋根越しにもろに目に入る。
     写真で見てきたのとは、天地の差だ。
     ランドマークやアイデンティティなんてカタカナ言葉では軽すぎる。
     それが無くなったら空知・幾春別はないのだ、という「重さ」そのものの産業遺構だ。
     バスで近づく
    旧・住友奔別炭坑立坑のその「重さ」を、今まで知らずして、これを今まで見もせずして、産業観光だ、産業遺産観光だ、知的体験観光だなどと言って来た自分の「軽さ」を恥じ入る。
     さらに、近づいて行く。
     思わず身体を仰け反らせるくらい・・・圧倒される。
     こんな巨大な炭鉱建築構造体の遺構!
     それが、今もなお現に幾春別に、凛として存在している。


    奔別立坑02_500

     「お前達は、今原子力発電という未熟な科学技術と未熟なシステムで、処理も出来ない放射能廃棄物を悪無限的に作り出す、制御も出来ないエネルギー政策からの脱却に、やっと気がついたのか!」 
     「お前達北海道人の「お里」(アイデンティティ)は、ここ空知の炭鉱にこそある。
      それをもう一度捉まえ直せ!」
    と、睥睨してくる。

     この地上51mの立坑櫓と地下深度1100mまで巨大エレベータで掘削し採炭してきた技術が今の時代の超高層ビルの高速エレベーター技術に転用されているのだ、とガイド担当のNPO炭鉱の記憶推進事業団のスタッフがいう。
     唸る。
     
     更にこの立坑と広い空間を挟んで向かい側に・・・

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